今年も住民税のお時間がやって参りました。高いなー、毎年。
働いていると所得税と住民税は個人に必ず発生する。何であんな高いのでしょうね。
住民税は会社が給与から天引きしてくれる場合と、自分で納付しないといけない場合の2種類に分かれます。
自営業やフリーランスは後者一択。会社員でも会社が収めてくれない場合、自分で納付しないといけません。
いずれコンビニや家から納められるように変わるかもしれないけど、今は市役所や区役所に行かないとダメな自治体も多いです。
平日の17字くらいまでしか開いてない窓口で納付は、非効率な気がします。住民税の制度は改善の余地ありだと思う。
アフィリエイトも自営業やフリーランスに近い扱いな為、収入があれば住民税の対象となります。
納めたく無いのは分かるけど、やはり脱税や納税の義務は無視は出来ません。ある程度の収入が出れば、納めるのが税金です。
赤字の場合はどうなのか? 自営業でも赤字の場合はあります。収入に対して支出や経費が大きい時は赤字になる。
赤字だと住民税は非課税となるのが一般的です。アフィリエイトの場合も同じだと思いますが、実際はどうなのでしょうか?
アフィリエイトで赤字の時の住民税。それについて見ていきます。
アフィリエイトでも発生する住民税

アフィリエイトで収入があれば、自営業で収益があったのと同じ扱いになります。要は住民税が発生する。
多くの人は会社員なので、どのような形で住民税が発生するかは知らないでしょう。自分で納付する時に初めて知る人も多い。
アフィリエイトの住民税。所得税も併せてどうなっているかを見てみます。
アフィリエイトの所得税
会社員として働いている場合は、会社が所得税を引いた後の給料を支払っています。これを源泉徴収と呼ぶ。
アフィリエイトで収入を得た場合は、自分で売上から経費を抜いた後の利益を算出し、その記録を税務署に提出した上で納税するのが義務です。
自営業やフリーランスと同じ確定申告を行う。アフィリエイトには確定申告が付き物です。
確定申告が必要になるのは専業だと年間48万円以上の利益を得た場合。副業の場合は年間20万円以上です。
分かりやすく言えば、ASPから振り込まれた金額から経費を引いた後の「利益」。これが年間48万円か20万円以上あれば確定申告が要ります。
経費に相当するのは以下の通りです。
ドメイン代やサーバー代は必須。通信費も該当します。パソコン代やソフト代も含められるようです。
他にはサイト制作費(外注した場合)や有料画像素材の費用。作業用の机や椅子のお金や勉強用書籍も含めていいみたいです。
さらに、サイトやブログのテーマやジャンルに関連した出費は、経費に計上可能な模様。
例えば、ヘルスケア関連の健康グッズやサプリメント。比較サイトで使った商品購入費用などは、サイトの運営に必要であると判断されます。
所得税は利益に応じて算出されるので、利益が小さいと請求される税金は小さくなる。所得税に応じて決められる住民税も例外ではありません。
アフィリエイトに関連した支出は、可能な限り経費として報告した方がお得になる。故にあらゆる買い物の記録を全て、領収書やレシートの形で証拠を残すのが節税の基本となります。
手書きでもいいので、ちゃんと記録を残しておくのが後々の税制上の優遇にも繋がる。こまめな人はここで得をする訳です。
住民税の計算方法
住民税の決定方法は、年収をそのまま税金の対象とするのではありません。年収から給与所得控除や社会保険料控除などの各種控除を引いた「課税所得」から算出されます。
控除の金額などは個人の状況等により変わるので、同じ年収でも住民税は異なります。控除額が大きい程、利益は少なくなったと見なされる。
その為、控除額が大きくなれば住民税は安くなります。控除は国民年金の追納や民間保険の加入にかかる金額などが対象となる。
仮に東京の千代田区に住む単身者が年収で300万円得ているとすれば、控除を考えないと住民税はこうなるようです。
東京都民税64,100円+千代田区民税97,400円=161,500円(住民税)
アフィリエイトで控除に当たるのが、経費になる支出と見ていいでしょう。課税所得は売上から経費を引いた利益が該当します。
安くなるのは収入上限も関わる
住民税は以下の条件のいずれかを満たすと非課税になります。
生活保護を受けている。未成年者、障がい者、寡婦、寡夫で前年の合計所得金額が125万円以下(所得が給与所得のみの人は、給与収入が204万4000円未満)であること。
前年の合計所得金額が各地方自治体の定める額以下(東京23区では扶養無しの場合は35万円。扶養がある場合は35万円×本人・扶養親族・控除対象配偶者の合計数+21万円)である場合です。
仮に東京都内で扶養家族のいない人がパートをして、100万円の年収を得た場合を考えてみます。
100万円から給与所得控除65万円(2020年分以降は控除額が最低55万円からに変更。給与所得額に応じて控除額が変わる)が差し引かれ、所得は35万円となります。
課税所得が35万円なので、住民税は非課税です。所得税は103万円以上の場合に発生するようです。
アフィリエイトを専業でやった場合、利益が100万円だとギリギリ住民税が発生しないラインになるのでしょうか。副業だと確定申告分と源泉徴収分の住民税が加算されます。
アフィリエイトで赤字の時の住民税

冒頭でも言った通り、自営業やフリーランスは赤字の場合、住民税は発生しません。アフィリエイトも同じ扱いになります。
アフィリエイトで赤字になったら、確定申告はどうなるのでしょうか? 確定申告は源泉徴収の個人版なので、普通はやらないといけなさそうではあります。赤字でもそうなのか?
アフィリエイトで赤字の時の住民税。それに関わる確定申告についても触れます。
確定申告の義務は無くなるけど…
事業の支出が収入よりも多い。即ち、収支が赤字だった場合の確定申告は義務ではありません。
アフィリエイトも事業なので、赤字なら住民税は非課税となる。
仮に申告しても課税対象にはならない。課税に含まれないものに税務署は無関心なものです。
赤字で確定申告を行わなかった場合のデメリットは、確定申告書が無いので所得の有無を証明出来ないこと。
例えば、確定申告書がないと無所得であることを証明できません。故に住宅ローンを組んだり、事業資金の融資を受ける時に不利に働きやすい。
ローンや融資の審査の際は、過去に遡って数年分の確定申告書の提出が求められる場合がある為、計画でそれらを含むなら赤字でも申告する方が後々良いでしょう。
国民健康保険料は、無所得である場合は優遇措置が取られる。しかし、確定申告を行っていないと対象になりません。ここでも不利益が出ます。
さらに青色申告を行っている場合にのみ、赤字の年の損失を翌年以降の黒字と相殺して、課税所得を圧縮することが可能です。この繰越は3年後まで行えます。確定申告はここでも役立つ。
赤字で確定申告を行わない場合も、その年の収支を記録した帳簿や領収書は必ず保存しておく方が良いです。
税務調査が入った際、赤字であることを証明する必要があるからです。
住民税は税務署では無く、居住地の区市町村の管轄になる。確定申告書を税務署に提出すると、その控えが市役所に送付されます。
それを元にして市役所で住民税が算定される仕組みになっている。利益がゼロや赤字なら、住民税は無料になります。
故に、確定申告は赤字でもしておく方が各種優遇措置を受けやすくなると言えます。
失業も住民税減税に役立つ
今の新型コロナで失業した人は結構います。失業給付を受ける人も増えているでしょう。
失業時は時間が余る。その時間を使ってアフィリエイトを始めたり、勤しむ人もいるのではないでしょうか。
年齢や雇用保険加入期間でも左右されますが、最低でも3カ月間は失業給付がもらえるのが失業保険制度です。
例えば4月から無職になり、半年後に再就職するとします。3ヵ月から半年は失業給付を受ける形。
収入額にもよるけど、失業給付で受けたお金は勤めていた時の半分から7割になります。仮に失業した年の年収が100万円以下になれば、住民税も所得税も無料になる。
失業給付を受けながらアフィリエイトを頑張る。住民税もその分安くなるので、失業をポジティブに活用するのは悪くないと思います。
今はコロナの影響で、国民健康保険税の軽減措置が受けやすくなっています。コロナやコロナに関係しない失業でも、会社都合退職なら軽減措置は受けられる。
措置に必要なのは会社都合退職を示した、雇用保険受給資格者証。これに印鑑と国民健康保険被保険者証、各市町村でもらえる申請書です。
申請が通れば、国民健康保険税の算出対象額(給与所得)が3割に下がります。保険税が3割に減るのでは無いけど、この軽減措置は使えると思う。
アフィリエイトの赤字は初年度では普通

アフィリエイトで赤字が出る。多くはアフィリエイトを始めた年がそうでは無いでしょうか。
継続的に稼げるようになれば、アフィリエイトで赤字になることは無くなる。初年度は赤字というパターンはあり得る話です。
なぜ赤字になるのか? それを見ていくのがこちらになります。
投資が収入を上回る
稼ぐ為の投資は色々あり、勉強代や設備代など用意しないと稼げない類の出費は存在します。
初心者のままでは稼げないので、勉強や実績を積み重ねないといけない。その為、最終的には稼げるようになっても、トータルで見ると赤字というのは初年度ではよくあります。
アフィリエイトに活かすなら、月々のサーバー代やドメイン代は投資とも言える。本や勉強代も投資と考えられます。
仮に売上が100万円出ても、経費が120万円出た。その場合は20万円の赤字となります。経費を投資と見立てるなら、収入より投資が上回ったと見なせる。
最初は収入の見込みが無い
早くても3ヵ月から半年が、アフィリエイトで収益が発生する目安と言われる。年単位で取り組むのがアフィリエイトと言っても過言では無いでしょう。
収益発生はGoogleの評価から始まります。質の良い記事を重ねて量をそれなりに積む。ここまで来てGoogleの評価は上がり、上位表示される記事も出て来るのです。
仮に半年で収益が出ても、それ以前にかかった経費が上回る。この場合も赤字になります。1年頑張って収益化ならほぼ赤字になります。
独自ドメインのパワーは質と量に左右される。質が良くても記事が少ないと、上位表示は難しくなります。質の良い記事を上げ続け、量がそれなり(100記事など)に増えてくれば、評価対象に挙がって来ます。
逆に言えば、そこまで記事を重ねたら簡単には低評価されなくなる。そこまで頑張れるかがかなり分かれ道だと思います。300も記事があればまず上位は狙えると言えるでしょう。
赤字に焦らず腰を据える
アフィリエイトは焦りが出やすい。孤独な作業になりやすいので、何が正しいかが分かりにくいのです。
初期の投資は痛い。しかし、稼げるようになるには必要経費でもあります。トータルで赤字が出るのも仕方ないし、不慣れな作業で疲れる。初期は辛いのがアフィリエイトです。
ここを越えられるかが分かれ目。初年度は赤字でもいいから、稼ぐ基本をマスターしていく。じっくりと腰を据えて取り組める人は、必ず稼げるように変わっていきます。
一種の職業訓練校が近いかもしれない。職業訓練校はスキルの無い人に教育してスキルを身に付けさせ、再就職の機会を増やすのが目的で行われています。
職業訓練校は半年以上拘束される。失業給付があればいいですが、無い場合は自腹で勉強や生活費を出さないといけません。
アフィリエイトも、ウェブマーケティングスキルやライティングスキルが必須。身に付けられないと稼ぎ続けるのは不可能です。
最初は収入も無く、経費や投資でお金が出ていく。キツいのはよく分かります。しかし、ここを越えないと先に進めないのです。
赤字でもいい。今年は学んだり、身に付ける年だ。こう思える人は確実に成功者になれます。
アフィリエイトで発生する住民税の納め方

住民税は自分で納付する。アフィリエイトも自営業やフリーランスに近いので、扱いはそうなります。
住民税の発生は確定申告書と関連する。住民税より確定申告書の方が面倒で大事なものです。
アフィリエイトで発生する住民税。その納め方と確定申告の仕方をここに書きます。
住民票のある自治体の区役所や市役所で納める
5月~6月頃に住民税の納付書が届くので、それに従って納めます。あるいは住民票のある自治体の区役所や市役所でも納められます。
引き落とし口座登録を窓口で済ませれば、時期が来たら引き落とされて納付が完了する。一々納めるのが面倒な人は引き落としの形にしてもいいです。
納付書ならコンビニでも納付可能なので、遠方に住む人でも休みや夜間に収められる。
会社が住民税を払ってくれるなら、このような作業は発生しなかったでしょう。アフィリエイトは自営業と似た扱いな為、それで発生する住民税は自分で納付するのが義務になります。
住民税は確定申告書から算出されるので、確定申告書をきっちり作ることが管理や軽減に繋がります。
納める際に問題が起きたら、すぐに住民票のある自治体の区役所や市役所の税務課に電話しましょう。
ポイントは納める意思があることを見せること。納める意思有りと見られれば、支払いの分割や猶予を受け付けてくれる可能性が高くなります。
納めないと督促状が届く。時間が経つ程に延滞料金や追徴課税で苦しくなるので、納め忘れたと思ったら速やかに連絡を取るのが大事です。
確定申告のやり方
1年間の収入と経費を計算して経費の勘定科目への仕分けが完了したら、確定申告用紙に記入して税務署へと提出する。
確定申告用紙は年明け頃の郵送か、税務署の窓口で入手出来ます。
確定申告には白色申告と青色申告の2種類があり、初年度は簡単な白色申告で行うといいでしょう。
税務署に事前に青色申告の届け出を行わなかった場合は、自動的に白色申告になる。提出書類は確定申告書と、勘定科目ごとの金額が記載された収支内訳書さえあれば問題ありません。
経費を何に使ったかまでは記載しなくてよい。最終的な金額の収支さえ合っていれば認められます(税務調査が入った際には申告の根拠となる帳簿の提出が求められる)。
一方、青色申告をする場合は青色申告承認申請書の事前の提出が必要です。青色申告には記帳義務があり、簡易簿記あるいは複式簿記による損益計算書の提出が必要となります。
納税者の作業的な負担は大きくなりますが、青色申告では65万円の特別控除が設けられていたり(複式簿記の帳簿の場合のみ)するなどのメリットもあります。
提出書類が用意できたら、2月16日〜3月15日の期間内に税務署に行って提出するか、郵送での提出、あるいはe-Taxでのオンライン申告を行います(e-Taxでの申告は1月上旬から前倒しで行えます)。
なお、国税局ではオンライン申告を推進しており、特に青色申告の65万円の特別控除は、オンラインの申告に限り認められています(税務署に直接提出した場合は55万円になります)。
今はコロナ禍で申告時期も冬になるから、出来るだけオンラインで申告するのが良いと思われます。
e-Taxによるオンライン申請で必要となるのは、マイナンバーカードとICカードリーダーライタ。ICカードリーダーライタは家電量販店などで2000円程度で販売されています。
確定申告の期限が過ぎた後でも税務署の指摘を受ける前に自主的に申告した場合には、無申告加算税が免除あるいは減免される可能性がある。
もし確定申告をしていなかったことに気付いたら、すぐに税務署に相談に行きましょう。
クラウド会計システムで省力化
近年は高度なクラウド会計ソフトが登場したことで、確定申告の作業が大幅に省力化されました。
クレジットカードと銀行口座のお金の動きを、クラウド会計ソフトが全て把握して、収入と支出をまとめてくれる。
故に領収書やレシートの内容を、表計算ソフトに入力する手間は不要になって来ています。
登録したクレジットカードからの支出を全て記録して、勘定科目に自動的に分類。1年間の収支の記録を帳簿にまとめて、確定申告書や収支報告書を作成することができます。
青色申告で必要になる複式簿記による損益計算書は、簿記の経験がないと作るのは難しかった。複式簿記は簿記の知識が無いと分からないものです。
クラウド会計ソフトの1つであるfreeeを利用すれば、会計の専門的知識がない人でも申請に必要な書類作成がスムーズに出来るようになった。
e-Taxによるオンライン申告にも対応しており、国税局のサイトに移動しなくてもfreee上から作成した申告書をe-Taxでそのまま申告することが可能となっています。
クラウド会計ソフトとe-Taxによるオンライン申告を使いこなせるようになれば、アフィリエイトの確定申告にかかる負担は大幅に軽減されます。
意外と馬鹿に出来ないスキルの1つになりそうです。今の内に学んでおくと損しないと思います。
本記事もお読み頂きましてありがとうございます。