アフィリエイトは商品やサービスを紹介し、その手数料を頂くビジネス。紹介には広告が必要です。
広告はどこでも目にする機会があります。新聞広告やテレビCMはお馴染み。雑誌にも広告はある。
Yahoo!やグノシーといったニュースサイトでも広告は貼ってあります。アフィリエイトブログにも広告は設置されており、これが収益を生む基本となっている。
広告はありふれたものだけど、同時に忌避感を覚えるものでもある。
例えばテレビを点けた際、番組の合間合間にCMが入ってきます。番組にお金を出しているスポンサー企業が、CMに自社商品やサービスを紹介として出している。
視聴者にとってテレビを点ける目的は、テレビ番組を見る為であるのが一般的です。CMを邪魔に感じる人は多いでしょう。このCMが大量になった場合、どんな変化が起こるでしょうか。
多分、テレビ離れが加速すると思う。視聴者が見たいのは番組であってCMではない。
CMが目立つようになれば、番組のメッセージ性は弱くなる。CM嫌いな人は離脱するでしょう。そんなテレビなら要らないと感じる人が出て来る。他のメディアを見るという人が増えると思います。
ブログやサイトでも同じことが言えるでしょう。
ユーザーが見たいのは広告そのものではなく、商品の情報や使用者の体験など。これを書いた記事を求めている。書き手が考えるべきはここにあると思います。
もし広告がベタベタ貼られたブログがあるとすれば、それはCMまみれになったテレビ番組と同じようなもの。見たいと思う人はいないと思います。私なら気持ち悪いと感じてブラウザバックする。
広告はアフィリエイトの収益に直結する部分。売上を出すものでありながら、悩ましい特性も持っている。
これをどう扱うかが、アフィリエイト収入の上下に大きく関わると考えられます。
ではアフィリエイト広告はどう見ていけばいいのか? これを考えるのが答えになる。
それを掘り下げていきますね。ブログ運営に役立つ情報となるでしょう。
目次
アフィリエイト広告の種類

アフィリエイト広告の種類は大別して2つあります。成果報酬型広告とクリック型広告。
この違いは、報酬の発生の仕方が異なる点にある。扱うジャンルや商品によって大きく変化する部分になります。
それぞれの広告の特徴を見ていきましょう。アフィリエイトではこの点を押さえるのが重要です。
成果報酬型
こちらはまず、ASPと呼ばれる広告を配信しているサービスに登録してブログやサイトの申請を行う必要があります。有名な所は楽天やAmazon、A8.netやアフィリエイトBなど。
ASPによっては、ブログが無くてもアフィリエイトが可能な所もあります(A8.netはその代表例)。
成果報酬型はユーザーがブログに訪れ、そこで紹介した商品を購入しなければ報酬には繋がりません。報酬発生のハードルは後述のクリック型よりも高いのはこの為。1件の報酬単価も高めになっていますが。
報酬単価は購入額の数%から、1万円を超えるものもあるなど幅広い。高額になる程、成果に繋げる難易度は高くなります。
アフィリエイトの収益を高めるには、高額案件も取り入れたブログ運用をすることが必要になる。しかし、成果発生のハードルは高いので、初めは少額案件で初めて見るのも手です。
故に、商品を魅力的に紹介し、ユーザーに欲しいと思わせる記事作成が重要となります。検索エンジンの評価を受けて上位表示され、ユーザーの興味を引ければ高額の報酬も目指せるのは魅力。
ユーザーの興味を引く記事をいくつも投稿して傾向を掴む。そこで紹介する商品を選んでいくと、購入に繋げやすくなります。興味と内容がマッチングするのが大事。
食べ物でご飯を紹介するなら、米やそれに関係する記事を投稿し続けるのが基本になる。その合間に広告を貼った紹介記事を置く。無関係な広告や内容の記事は入れない方が、ユーザーの離脱を防ぎます。
過去記事をリライトしてアップデートするのも検索エンジンの評価を高めます。そうやってブログ全体の評価を上げるのが、アクセス数やPV数を増やすことになり、収入アップに結びつく。
クリック型
クリック型(クリック保証型)のアフィリエイト広告は、Googleアドセンスが代表例。他にも忍者AdMaxやi-mobileなどがあります。
クリック単価はGoogleアドセンスが高いので、クリック型で稼ぐならこれを設置しない理由がありません。
以前のアドセンス規約で、広告は1ページに3枚までの上限があった。現在はその上限がなくなり、単価の高いアドセンス広告を優先して配置するように変わってきています。
アドセンスの単価は配信する広告によって異なります。
クリック率は一般的に1.25〜2.5%程度で、1クリックあたりの収益は平均すると20円〜30円程度と言われている。
また、ユーザーの興味のある広告を配信する「インタレストマッチ」、コンテンツの内容に合った広告を配信する「コンテンツマッチ」に分けられるのが特徴です。
コンテンツ量と広告量をユーザー目線で考え、設置するようにしましょう。ベタベタ貼ると逆効果になる。
アフィリエイト広告の貼り方は営業トークにヒントが?

広告は喋らない営業マンかもしれない。営業の仕事は客先に商品を紹介することがメインです。
営業が喋る商品内容を書いたのが、アフィリエイト広告と考えるとイメージしやすいでしょうか。これを記事に貼ることで、商品説明がスムーズに出来るといった感じ。
ブログの運営者は営業のトーク部分を担当するというのだろうか。単に説明じゃなくて紹介や宣伝をする。これは売れる営業マンのトークに学ぶ点があるように思います。
アフィリエイト広告の貼り方に通じるものは何か。それを考えたのが以下の内容です。
売れる営業マンのトークに学ぶ
アフィリエイトである以上、商品を紹介して収入を得たいのは誰もが思うこと。
注意すべきは全ての記事に広告を設置してはいけない点です。貼って収入がほしくなる気持ちはよく分かるけど、全ての記事に貼ってしまうと逆効果になります。
売れる営業マンの話を聞いたことはありませんか?
売れる営業マンのポイントは「売り込みを最初にしない」。普通、営業って客先に行ったら自社の商品を紹介から入るイメージがある。「これは○○という弊社の商品でして~」みたいな感じ。
このタイプは売れないのだそうです。人間心理から見れば実は分かりやすい理由がありますが。
人は予期せぬ訪問を嫌がる生物。アポイントメントがあっても、商談となると嫌な心理が働きます。お金や時間を使う価値を商談に見出せるかどうか。これを掴めるかが売れるか否かの分かれ目になる。
いきなり商談から始まると、相手は売りつけられた気分になります。「こっちは時間を割いて営業者に会っているのに、そこを汲み取らないなんて」。ただ売りに来ただけの人と感じてしまう。
売れる営業マンはこうじゃなく、最初は相手と仲良くなろうとするのだそうです。趣味の話だったり、共通する悩みや話題だったり。話が盛り上がるように持っていくのがセオリーなのだとか。
今日はお時間頂きましてありがとうございます。B様は最近お困りごとはございませんか?
Bさん「実は最近よく寝られなくて… 睡眠薬も飲んでいるんだけど、あまり効き目が無いんですよ」
成程、それはお辛いでしょうね。私も寝つきが悪くて寝不足になることもありましたよ。あることをしてみたら改善したんですけどね。
Bさん「おや、良い薬でも見つけたんですか?」
実は体温を変化させると寝つきが良くなるんです。体温を上げて急に下げると、脳が眠気を感じるんだとか。それで寝る前に体温を上げることを取り入れてみたのです。
Bさん「へえ。お風呂に入る時間を調整したとか?」
ちょっと違いまして。こんなのを~(以下略)
しばらく不眠の話題で話した後、
Bさん「成程、面白い話でした。早速今日から取り入れてみようかな。ところで、何の話をしに来たんでしたっけ?」
ご満足頂けたようで幸いです。今日はですね、弊社の○○という商品についてのご紹介に上がった次第です。
こんなイメージでしょうか(間違っているかもしれませんのでここで謝っておきます)。
最初と最後で違うのは、取引先の担当者であるBさんの心理状態。最後はかなり打ち解けた感じになっているということです。
最初は買う気が薄かったBさんも、Aさんのトークで絆されてAさんへの信用が生まれている。Aさんからの紹介なら買っても損は無いかも。こう思うことで購入意識が高まっています。
アフィリエイトの記事も同じ所があると思う。特に、商品を選んで紹介する物販系は強い特徴。
広告が全ページに貼られ、大量に存在する。これだと売りつけている感が強いと感じる。また、最初から商品を買って!みたいなことを書いていると、読者は怪訝な顔をするのではないだろうか。
数記事の内1つに商品紹介の内容が載り、そこにだけ目的の広告が貼ってある。その記事には関連する別記事の内部リンクが張っており、その商品の背景を補強する作りになっている。
後者の方が売り込み感が無いし、読者との対話があるように感じませんか? 売れる記事の特徴の1つである「読者の悩み(DoクエリやKnowクエリ)を満たす」がやりやすいと考えられるから。
売れる営業マンの喋り方を記事に落とし込むなら、こんな形になると思います。
Googleアドセンスメインだとちょっと変わる?
アドセンス広告は自分で設定しない限り、広告が自動で挿入されるのが基本の仕組みです。
やろうと思えば全ての記事にアドセンス広告を貼ることも出来る。貼る記事を選ぶことも出来ます。
アドセンスは売る商品が見当たらないマイナージャンルでも、アフィリエイトが成り立つ点でメリットがある。
そのジャンルでGoogleが自動で選んでくれる広告を記事全てに貼る。こういった使い方は十分考えられる。
貼り方には気を付けるべきですが、貼る位置や枚数を間違えないなら、全記事にアドセンス広告を挿入していくのも収益化に貢献するでしょう。
物販アフィリエイトだとこれは逆効果になる。マイナージャンルに強いGoogleアドセンスなどのクリック型に向くやり方だと思います。
アフィリエイト広告をブログに貼る時の問題点

アフィリエイトに限りませんが、ブログへの広告設置は悩ましい点があります。
広告の問題点は見栄えの悪さ。新聞や雑誌でも広告欄としてまとめられているからスッキリしている。これが記事の中に割り込んでくると外観が汚くなります。
特にGoogleアドセンスのような、自動挿入の広告で見られる問題でもある。記事の中に無理に広告が入るのは、記事構成を大きく壊す原因になります。
アフィリエイト広告をブログに貼る上での問題。これを掘り下げていきます。
自動広告の融通の無さ
Googleアドセンスで特に見られる問題。アドセンス広告は大別して自動広告と手動広告の2つがあります。
手動広告は記事内で広告を貼る位置を指定可能。タイトルの下に貼ることも、記事の最後に貼ることも出来ます。最初の設定を済ませておけば、変更しない限り広告がそこに挿入されます。
手動広告はアドセンスに、指示書を作って送るようなイメージ。自分が上司になって部下である手動広告くんに、このように貼ってねと指示を出す感じです。その通りにしてくれると管理も楽になります。
自動広告はこうはいきません。例えるなら無能な働き者の振る舞いをするのが自動広告。望んでもいないのに、いらない所にベタベタと広告を入れていく。扱いが難しいと言わざるを得ない。
記事の外観は広告で崩されることが多い。自動広告だと見栄えも悪くなるし、書き手の伝えたいことが伝わりにくくなります。
自動広告設定はOFFにしておくのが、売れる記事になる1歩になるでしょう。
貼る広告の外観の問題
記事内になる広告には、外観の違うものが3種類があります。パッと見た時の印象が異なるので見分けやすい。
ディスプレイ広告(バナー広告)、記事内広告、テキスト広告に分かれます。
いかにも広告といった印象を受けるのがディスプレイ広告。テキストだけの小さな広告がテキスト広告。その中間の記事内広告といった感じです。
近年はディスプレイ広告はあまり人気が無い。クリック率は下がってきているデータがあります。外観に問題があると思う。何というかギラギラと目に痛いのが嫌らしいです。
記事内容を伝えるのは多くが文章。言葉自体は地味な外観をしています。ディスプレイ広告はその文章より強く目立つ特性がある。伝えたいことが伝わりにくくなるのが良くないのではないかな?
逆に人気が出ているのがテキスト広告。パッと見で広告っぽさが薄いのがいいのかもしれない。外観を壊しにくいのが記事作成でプラスに働くのでしょうか。
テキスト広告の多くはタイトルのすぐ下に貼られる傾向にあります。別名リンク広告とも呼ばれ、記事を読み始める前に見ることが多いのが特徴。あまり目立たない感があるのがいいのかな?
記事内広告も増えている。記事に設置できるのはディスプレイ広告やテキスト広告もそうですが、記事内広告は文章の合間に挿入する点が特徴になります。
外観はディスプレイ広告程、華美な印象はない。装飾は削ぎ落したシンプルな感のあるスタイル。これを文章の合間に挿入することで、記事の印象を崩しにくいように宣伝できる点で優秀と言えるものです。
ディスプレイ広告の主張の強さを捌ける力量があるなら、ディスプレイ広告も併せた3種類の広告を貼るのも戦略になるでしょう。不安なら記事内広告とテキスト広告の2種類でやる方が無難かな。
トップページに貼る広告もある
ニュースサイトなどでよく見るのがこのタイプ。ニュースを求めて下にスクロールしていくと、所々に広告が挟まっているのを見たことはありませんか?
記事一覧の中に入っている形なので、ユーザーの目に留まりやすくて自然な印象を与える。これが画面の外側(左or右)にあると、ユーザーの目に留まらないことも考えられる。
個人ブログでもこのタイプの広告を入れることも出来ます。インフィード広告と呼ばれるものです。
ブログのトップページは記事一覧になっているパターンが多い。この一覧の合間にインフィード広告を挿入するのがやり方。
トップページなら記事をたくさん読まないユーザーも目にする機会があります。ここにある広告をクリックしてもらうだけでもクリック率を上げることが出来る。クリック型をやるなら有効な手段と言えます。
広告を貼る上で問題になる点の1つは、派手な外観や貼る枚数で記事の外観を損ねる可能性があること。
これを押さえた広告の貼り方が、売れる記事を作るヒントになると思います。
また、ユーザーがクリックするのは、コンテンツ内(記事本体)に入る広告が多いというのも当たっているでしょう。コンテンツ内に広告を挿入する形式を整えるのも大事なポイントと言える。
ブログにアフィリエイト広告を貼る時のポイント

ブログにアフィリエイト広告を貼る際に気をつけたいのが、ユーザーのタイプに配慮するという点です。
色々なユーザーが訪問して来るのがアフィリエイトブログの特徴。すぐほしいという人もいれば、ちょっと覗いただけという人もいます。どの層にも配慮した広告配置が収入アップのポイントになる。
ではどんな配置がユーザーに効くのか。それをまとめたのがこちらです。
購入意欲の高いユーザー
訪問者がよく見る場所に広告を貼れば、クリック率や購入率アップに繋がるのはイメージしやすい。
ユーザーも2種類いて、購入意欲の高いユーザーと低いユーザーに分かれます。ユーザーごとに向く広告配置は変わってくるのが重要なポイント。
目次の上(紹介文)、商品紹介の見出しの中、商品紹介の画像、商品説明の最中、記事のまとめの5つ。この5つのどこに広告を入れるかを考えれば作りやすいです。
記事の初めに当たる紹介文は目次の上にあることが多い。ここで紹介することで、ユーザーの母数が多い内に広告を出せる点が有利に働きます。
サイトやブログ記事の見られ方は、上からスクロールしていく形が一般的。記事の下に進む程、ユーザーが離脱していく特徴があります。最初だけ読むという人もいると考えるのが普通ですね。
購入意欲が高いユーザーは早く商品情報が知りたい。故に、記事前半で広告を貼るとクリックを促しやすい。
また、商品紹介に入る見出しの部分。ここもクリックされやすい箇所になります。
見出し文はセクションで最初に目に入る箇所であり、文字も大きくて目立ちやすい。ここに広告リンクを貼るとクリックされやすいです。
商品説明に画像を使うなら、そこにもリンクを設置する方がいい。
ユーザーのクリックした場所の中で、商品画像をクリックしている人も一定数存在するようです。画像に広告リンクを貼っていなかった場合、広告があると思ってクリックしたユーザーの離脱が考えられる。
大した手間ではないので、そこにもリンクを貼る方がクリック率を高めることになるでしょう。
購入意欲の低いユーザー
逆に購入意欲の低いユーザーの場合、高いユーザーとは逆の傾向があると考えると組み立てやすくなる。
高いユーザーは早く知りたい・ほしいと思っているけど、低いユーザーは情報収集や様子見といった感が強くなります。ここで初めにガンガン広告をぶつけると不快感を覚えるでしょう。
購入意欲が薄い人が買う気になる時。それは十分な情報が集まったり、書き手への信用が高まった時です。つまり、記事の後半に広告がある方が、このユーザーには効果があります。
商品を紹介する場所は、前半から後半に跨る傾向になります。ここに広告リンクを入れておくと効果的。テキストだけのリンクにすることで、記事の印象を損なわないようにするのが肝です。
見出しや画像・文章内と広告を増やすことで、関心のあるユーザーの取りこぼしを防ぐ効果が期待できます。
注意すべきは、リンクがたくさんあると広告感が強くなる点。故に、最初の商品名にだけリンクを設置するのが基本となる。広告感が強いとユーザーは売り込み感を覚えるので、離脱する可能性が高まります。
記事の最後やまとめ部分での広告設置も有効。
記事を最後まで読んでくれたユーザーはあなたが提供する情報、紹介した商品・サービスへの関心が高い可能性があります。ここで広告を出すと、クリックや購入に進んでくれる可能性はとても高くなる。
その為、商品・サービスなどの案内は記事の最後に設置しておくといいです。記事の途中に挟むのも有りですが。
まとめるとこうなります。
購入意欲の高いユーザーに効く広告の位置→記事の前半部分
・目次の上(紹介文)、商品紹介の見出しの中、商品紹介の画像
購入意欲の低いユーザーに有効な広告の位置→記事の後半部分
・商品説明の最中、記事のまとめ(商品画像もこちらは有効)
記事の前半と後半それぞれに広告を適切に、バランス良く配置する。これが売り上げを出す記事に仕上がる秘訣と言えます。
本記事もお読み頂きましてありがとうございます。お役に立てれば幸いです。